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【交通安全ニュース】酒酔い歩行者は要警戒! 2025/01/08 (水)

年末年始は、忘・新年会などの宴会が多いシーズンです。
改めて「飲酒運転」が悪質危険な犯罪行為であることを、ドライバーの皆さんは強く意識する必要があります。
一方で、酒に酔った歩行者の想定外の行動にも注意する必要があります。
そこで今月号では、酒酔い歩行者を中心に、夜間の歩行者事故防止対策について考えます。


・夜間における歩行中死者数の特徴

警察庁の「令和5年における交通事故の発生状況について」によると、「65歳未満」の歩行中死者数については、「横断中」が最も多く、次いで多いのは「路上横臥※」となっています。
特に路上横臥についてはその大半が夜間で、しかも「飲酒あり」が8割を超えています(図1)。

最新の統計として警察庁の「令和6年上半期における交通死亡事故の発生状況」をみても、夜間における65歳未満の歩行中死者数で最も多いのは「路上横臥」となっており、そのうちの7割近くは「飲酒あり」でした。
次に多い「横断歩道以外横断中」でも「飲酒あり」が5割を超えています(図2)。
なお、これら2類型の死者数はともに前年の同時期に比べ増加しています。

特に路上に横たわっている人は気づきにくく、また気づけても人か物かの区別がつきにくいことがあり、通過の直前で人だとわかっても既に手遅れ、というケースもありえます。

夜間に飲食店などの多い場所やその周辺を走行するときは、歩行者への注意はもちろんですが、「酔って路上に横たわっている人がいるかもしれない」と考えるなど、路上横臥者の存在も意識する必要があります。


・夜間における歩行者事故防止の要点

①酒に酔った歩行者は、周囲の状況が把握できない、警戒心がない、歩行が不安定で急にふらつく・つまずくなど、予測できない動きをすることがあります。
 ライトのハイビームとロービームを適切に切り替え、早めの発見に努めましょう。
 また歩き方が不自然な歩行者を見つけたら、その動きに注意し、そばを通過するときはスピードを落として十分な側方間隔をとりましょう。
②夜間は速度超過になりがちといわれています(交通の教則第6章第3節)。
 こまめにスピードメーターを確認し、繁華街や市街地、生活道路では特に意識してスピードを落としましょう。
③暗い夜道、歩行者からは車のライト部分しか見えていないことが多いため、距離感や車速の判断が難しく、車が接近していても横断してしまうことがあります。
 歩行者をみつけたら「横断してくるかも」と予測しましょう。